今回は公園墓地についてのお話です。

日本での公園墓地というのは、大正時代に造られ始めたもので、もともとドイツを参考にしたものでした。

公園墓地が既に一般化しているドイツにおいて、どうして樹木葬墓地が近年増えているのか?

ドイツでは、樹木葬墓地に先立ち、百年前には既に森林への埋葬を求める声が高くなり、それが森林墓地を生み出したのです。

森林墓地とは、森の中に墓石が並ぶ墓地の事を言います。

ドイツで大都市を中心に、この様な森林墓地が郊外の都市林の中に整備されてきたのです。まさにロマン主義と平行して、年を離れ、自然豊かな環境に埋葬されたいという欲求が森林墓地を生み出し、それが現在の樹木葬墓地の基礎となっているのです。

日本では、この様な形も含めて樹木葬墓地と呼称していますが、ドイツでは森の中に墓石を立てる森林墓地と、樹木そのものを墓碑として用いる樹木葬墓地は区別されています。

ドイツでは樹木葬墓地という言葉よりは、ドイツ語で「埋葬林」という言葉の定義が普及しているそうです。

森のお墓は、100年前から既に存在していて、決して最近の考え方では無いという事だと思います。