現在の日本国の樹木葬墓地は、都市型のものが約80%を占めているのですが、この都市型の樹木葬墓地がブームになる背景には、墓じまいの需要が高くなってきた事が考えられます。

日本で最初の樹木葬墓地は1999年に誕生していますが、この頃に墓地埋葬法施行規則の改正があって、無縁墳墓の改葬手続きが簡素化されました。

要するに、持ち主が分からないお墓や管理費が支払われていないお墓について、管理者が簡単に再整備できるようになったのです。

例えば、今まで2紙以上の新聞での広告、縁故者調査などが必要であったのに対して、1999年以降は官報に掲載し立て札を立てて1年間縁者から連絡が無かった場合、改葬が可能になりました。

この意味は、地元に残した先祖のお墓が、久しぶりにお墓参りに訪れたらお墓がなくなっていたというケースが出てくるという事になります。

この事が多くの人の不安を加速させることになったと考えられています。

故郷のお墓を、自分の目の届く範囲の近場に移そうという墓じまいに伴うお墓のお引っ越しも増加しています。

知らないうちに、お墓がなくなっているリスクを減らしたいと考える人が多いのも自然の流れだと思います。

この様に「墓じまい」をして、どこのお墓に引っ越すかを考えた時に注目されるのが樹木葬墓地だと考えています。

まさに新しいお墓の形として、これからも樹木葬墓地は増えていくでしょう。