今回は、樹木葬墓地の本家ともいえるドイツの樹木葬墓地の特徴をご紹介したいと思います。

ドイツの樹木葬墓地は、森そのものを自然葬の墓地として利用している点です。一般的な墓地に見られるような墓石などの人工物は一切無く、森の木をそのまま墓標として用い、その根元に自然分解型の骨壺を直接埋葬します。

木の幹にはプラスチックのネームプレートが釘で打ち付けられ、そこに故人の名前を生年月日、没年月日が記されています。

生前契約も多いので、没年月日が空欄になっているネームプレートも非常に多いです。

墓域の入り口には案内看板があり、ゲートの施錠は基本的にされておらず、誰でもいつでも立ち入りが可能な場所が殆どだそうです。

そもそもドイツの森は、国有林などの公有林であっても、民有林であっても、誰もが中を歩くことが可能になっています。

万人に森を歩く権利が認められているのです。あだし、狩猟などが行われる危険から基本的には明るい時間帯に制約は設けられてはいます。

ドイツの樹木葬墓地は、誰もが利用できる森の一区画に遺骨が埋葬されているだけという言い方も出来ます。

その為に、予め樹木葬墓地についてご存じない方がハイキングなどでその場所を利用しても、底がお墓になっている事に気づかないくらい、自然に溶け込んでいるのがドイツの樹木葬の特徴なのです。

ドイツは自然の森の情景を、そのままの状態でお墓にしているのが特徴といえます。