お墓と仏壇について
お墓や仏壇を用意しようと思っても、どのようなことに注意して準備を始めたら良いのかは、わからないことが多く難しい問題です。お墓のことを知り、じっくり検討しましょう。
お墓の種類と購入
先祖代々の墓というのは、一般的には長男が引き継ぎます。それ以外の場合お墓を購入しなければなりません。お墓を購入するというのは、その土地の主有権を取得するのではなく、墓地を永遠に使用する権利、永代使用権を購入することになります。永代使用権は代々引き継ぐ事が可能です。お墓を立てる時期は、一般的には四十九日の法要の時に行う事が多いようです。
お墓の種類
墓地は、経営する母体によって、公営墓地、寺院墓地、民営墓地の3種類に分けることが出来ます。それぞれに特徴や購入に際しての条件などがあります。
・公営墓地
〇〇市営霊園の様に、都道府県や市町村などの自治体が運営管理している墓地です。基本的にその自治体の住民でなければ購入できません。公営なので、民営の墓地に比べると永代使用料や管理費が安いのが魅力です。
・寺院墓地
宗教法人が運営管理している墓地です。寺院の境内や敷地内に設けられています。檀家でなければ購入できない場合と、宗派は問わない場合があります。
・民営公営墓地
財団法人などの公益法人や企業などが運営管理している墓地です。通常は宗教、宗派を問わず、だれでも購入出来ます。大規模開発が多く、公園の様に整備されているところが多いようです。
お墓にかかる費用と購入手順
お墓を建てるには、様々な費用が掛かります。一般的には200万円から300万円程が相場になっており、中には1000万円以上のお墓を購入する方々もいらっしゃいます。まずは、初めにどのくらいの予算なのかを決めておくと良いでしょう。お墓は、購入後も毎年管理費も掛かる事も念頭に置いておくことも必要です。
購入する手順
まずは、家墓にして子供や子孫の代まで使うのか、自分や夫婦だけが入るのかを決めます。それによって墓地の選び方も変わってくるでしょう。その後暮石のデザインを決めます。一般的な我が田のお墓や洋型の斬新なデザインなどもあります。寺院墓地などでは暮石のデザインや高さなどに制限を設けている所もあります。
墓地によっては「1年以内にお墓を立てなければならない」などの条件がある場合があるので、事前に確認しておくことが必要です。墓地(永代使用権)を購入したら、石材店を決めて暮石を建てます。民営墓地の場合、石材店を指定される場合もあります。
仏壇の基礎知識
仏壇には、「位牌」が納められているため、先祖を祀るためのものと思われがちですが、実はそうではありません。仏壇は、家庭における「小さなお寺」という考え方があります。従って、主役はあくまでも「本尊」であり、位牌はかたわらに置かせて頂くものという考え方だと思います。なお、仏壇に位牌を祀るのは、亡くなった人は全て仏になる(成仏する)という仏教の考え方によるものです。
仏壇の種類
材質や仕上げによって「塗り仏壇(金仏壇)」と「唐木仏壇」に分けられます。塗り仏壇は杉、檜、松などを材料に、漆を重ね塗りし、緊迫を施して、荘厳華麗そうごんかれいに仕上げられています。唐木仏壇は、黒檀、紫檀、鉄刀木、桑、欅、桜など、重くて耐久性のある木材を使い、木目を生かして美しく格調高く仕上げたものです。
価格は数万から数百万円
価格は、大きさや材質などによって、数万円のものから数百万円のものまでありますが、20万から50万円くらいのものが一般的です。
仏壇の購入
新しい仏のために仏壇を購入する場合には、四十九日の忌明けの法要までに用意するのが望ましいのですが、特別な決まりがあるわけではありません。四十九日に間に合わなければお彼岸やお盆、家の建て替えなどに合わせて購入することも多い様です。誰も亡くなっていないのに仏壇を買うと不幸を呼ぶなどという人もいますが、まったくの迷信ですので、心配する必要はありません。安置する場所を決めて、その場所の間口、奥行き、高さを性格に測ってメモしておきましょう。
開眼法要を営む
新しい仏壇を購入したときは、菩提寺に「開眼法要」をお願いします。「入魂法要」、「御魂入れ」とも呼ばれ、本尊や位牌が「尊像」に生まれ変わるための大切な儀式です。この際に、仏壇に対しては本尊を安置する清浄な場所にする為の清めの儀式を行います。なお、仏壇を買い換えた場合、古い仏壇はお寺か仏具店に供養してもらってから処分をして下さい。