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人形供養とは?方法・料金の相場・供養できる神社やお寺のご紹介

人形が不要になった場合、そのまま捨てるのはちょっと抵抗を感じるという方は多いのではないでしょうか。そこで今までの感謝を込めて、人形供養する人が増えています。しかし人形供養をしようと思っても、どこでできるのか・費用はかかるのかなど詳細がわからないかもしれません。

この記事では人形供養の方法や料金の相場、代表的な神社やお寺をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

人形供養とは

「人形供養」とは、大事にしていた人形やぬいぐるみなどを使わなくなった・いらなくなったとき、供養して廃棄することを言います。子どもが成長した場合のほか、亡くなった方の遺品整理として人形やぬいぐるみを処分するときに行うこともあります。

一般的には、祈祷や読経のあと焚き上げを行います。モノである人形を供養するのは、外国ではほとんど例を見ない日本独自の文化だと言えます。

人形供養の方法

人形供養の方法はいろいろありますが、代表的なものを紹介します。具体的には次の4つがあります。

  • 神社・お寺に依頼する
  • 対応している葬儀社などに依頼する
  • サービスを利用する
  • 自分で供養する

1つずつ見ていきましょう。

方法➀神社・お寺に依頼する

まず、供養してくれる神社やお寺に依頼する方法があります。広く行われている方法です。インターネットなどで探してみると、日本全国いろいろな神社・お寺で対応しているのがわかります。

直接持ち込む場合は、神社・お寺によっては時間や曜日指定がある場合もあります。事前の確認が必要です。発送すれば対応してくれるところもあります。その場合も、対象にルールがある可能性もあるので、やはり事前に確認した方がよいでしょう。例えば。多いのがガラスケースなど付属品は不可という場合です。そのほか他宗教の人形は不可の場合もあります。

神社・お寺により、年に1度などのペースの場合(ひな祭りの頃が多い)や、毎月〇日など短い間隔で行っている場合とがあります。場所によりますが、立ち合うことができる場合もあればお任せすることもできます。

方法②対応している葬儀社などに依頼する

また、葬儀社で対応している場合もあります。神社・お寺と同じく、対応している葬儀社は全国に広がっています。提携しているお寺などに供養を行ってもらう形が多いようです。

供養を行う頻度や対応できる人形、費用などはケースバイケースです。やはり確認してからにした方が安心です。中には、会員なら無料で受付している葬儀社もあります。自分が会員になっている葬儀社で対応しているか、確認するとよいでしょう。

葬儀社のほか、人形屋さんや人形メーカー、人形関係の共同組合がとりまとめしているケースもあります。もちろんこちらも全国にあります。

方法③サービスを利用する

さらに、人形供養を専門に行うサービス・業者も存在しています。やはり神社・お寺と提携しており、供養そのものは神社・お寺で行います。業者は受付を一括で行っているのが普通です。

供養終了後に報告書が送られてくるのが基本となっています。お焚き上げするほか、供養したあと廃棄せず寄付や譲渡で新しい持ち主にわたるケースもあります。専門の業者は基本的に送付に対応しているのでエリアを選ばないというメリットがあります。

なお、以前はヤマト運輸で「らくらく人形供養パック」というサービスがあったようですが、今はありません。ただしヤマト運輸のサービス規格内でひな人形や五月人形を送ること自体は可能です。人形供養で送付するのにも利用できます。

さらに、不用品の回収業者が人形を回収する場合もあります。回収業者の場合は、ガラスケースや雛壇ごと対応してくれるのが普通です。ただし供養はしないのが普通です。どちらかというと処分というニュアンスに近いと言えるでしょう。

方法④自分で供養する

また、自分で供養するという方法もあります。自分で行う場合、次の手順で行うとよいとされています。

  1. 人形をよく拭き、汚れを取る・髪を整える
  2. 白い和紙や布で人形を包む
  3. 感謝しながら粗塩を振る

その後はごみとして指定の収集日に出します。回収業者に依頼する場合も、自分で供養してからの方が気持ちが落ち着くでしょう。

無料でできる?人形供養の料金の相場

無料で人形供養に対応してくれるところもありますが、基本は有料です。無料の場所を探す労力を考えると、有料でも近場で対応してくれるところにお願いする方がムダがないかもしれません。

神社・お寺では、1体単位・段ボール1箱単位などの形で費用がかかります。金額はまちまちですが、1体1,000円ぐらいから、1箱2,000円以上などの例があります。ただし場所によって金額は違います。やはり事前に確認しましょう。価格が明示されていない「お志」の場合もあります。その場合も相場と同程度を包むのが通例です。

葬儀社や専門のサービス・不用品回収業者も価格設定は会社によって異なります。やはりあらかじめ確認しておきましょう。葬儀社の場合は、会員なら無料になるケースもあります。

供養できる人形の種類

どんな人形の供養ができるかについてですが、神社やお寺ではあらゆるタイプの人形に対応しているのが普通です。ひな人形や五月人形のほか、ぬいぐるみやフランス人形なども対応しています。

もちろん葬儀社や専門のサービスなども同様です。基本的には種類を選びません。

場合により供養してもらえない人形もある

ただし神社やお寺の場合、中には異なる宗教の人形には対応していないところもあります。またガラスケースや付属品・装飾品・五月人形の兜なども、場合によっては対象外です。やはりあらかじめ確認した方が安心です。

付属品に対応していないケースは比較的多く見られますが、人形そのものについてはほとんどの場所であらゆる人形に対応しています。

人形供養の効果・メリット

人形供養を行うと、気持ちが前向きになり晴れやかになることが多いようです。インターネットで実際に供養した人の声を見ると、次のような意見が多く見られます。

まず、罪悪感がなくなると言います。これは人形に対しての場合もあれば、贈ってくれた人に対しての場合もあります。想像しやすいのではないでしょうか。

さらに懸念していたところが気持ちがすっきりと晴れるという声もあります。やはり人形は何となく捨てづらいものです。気になりながらもそのままになってしまいがちですが、供養で胸のつかえが取れると言います。

また、これまでの思い出に対して感謝の気持ちを持てるとも言われます。子どもがたくさん遊んだおもちゃなど、そう感じることでしょう。

そして前向きに気持ちを切り替えられるという意見もあります。供養をきっかけに、使わないとわかっていながらそのままにしているという気持ちに区切りが付けられるのでしょう。

人形供養の歴史

人形供養は平安時代に書かれた「源氏物語」にも登場します。当時から、幼児のために「天児(あまがつ)」や「這子(ほうこ)」といった人形を厄除けとする風習がありました。天児はおもに宮廷に、這子は庶民に広がります。

時が過ぎ江戸時代になると、天児も庶民に浸透します。宮廷では小正月にお焚き上げしていましたが、当時の庶民は処理の方法を知らなかったそうです。そんな中、千葉県のお寺に、請われて人形の供養をしたという江戸時代の記録が残っています。それが庶民による初めての人形供養のようです。しかし人形供養が一般に広がったのは戦後のことです。

なお庶民に広がっていた這子は川に流して供養されて、流し雛の原型となります。這子は雛人形の原型でもあります。

現代に生きる「物供養」

「針供養」など、使っていたものを供養する「物供養」の風習は古来から日本にありました。現代にもそれは受け継がれていますが、実は人形供養と同様に戦後になって一般化したものも多くあります。例えば、「はさみ供養」なども実は戦後に広がったものだと言います。

そこに消費社会への反省を見る研究もあります。人形供養もその流れにあって、同じ気持ちが表れているのかもしれません。現代に引き継がれる日本独自の考え方でもあると言えるでしょう。

アメリカのアニメ映画「トイ・ストーリー」では、飽きられた人形は捨てられてしまいます。それは欧米の感覚の表れなのでしょう。欧米と日本、どちらが優れているということはありませんが、「人形には魂が宿る」と考える人も日本人には多くいます。それゆえに、多くの日本人にとって人形を捨てるのは何となくはばかられることなのでしょう。

人形供養してくれる代表的な神社・寺

人形供養してくれる代表的な神社やお寺を紹介します。全国に多数ありますが、ここでは次の10か所についてまとめます。

  • 明治神宮(東京都渋谷区)
  • 西照寺(大阪府大阪市)
  • 上野天満宮(愛知県名古屋市)
  • 隣華院(京都府京都市)
  • 西方山広徳寺(埼玉県本庄市)
  • 鳥飼八幡宮(福岡県福岡市)
  • 大山神社(広島県尾道市)
  • 長福寿寺(千葉県長生郡長南町)
  • 淡嶋神社(和歌山県和歌山市)
  • 大本山成田山仙台分院(宮城県仙台市)

とくに探している方が多いエリアを優先しました。1か所ずつどんなところなのか見ていきましょう。なお、基本的にはいきなり持ち込むことのないないようお願いいたします。また情報は記事作成時のものです。変更されることもありえます。必ず事前に連絡をして必要事項を確認するようにしてください。

➀明治神宮(東京都渋谷区)

「明治神宮(めいじじんぐう)」は1920年創建、言わずと知れた東京を代表するような知名度の高い神社です。日本一の数の初詣客でにぎわうことでも知られます。

人形供養は1989年に始まり、年に1回「明治神宮人形感謝祭」の名で毎年秋に行われています。2022年は10月2日に行われます。当日設けられる特設の受付に持ち込みます。初穂料は、ひとかかえ(45ℓのポリ袋1つが目安)で3,000円です。ガラスケースや内臓電池は不可ですが、人形はあらゆるジャンルを受け付けています。

URL(2022年第34回感謝祭):http://www.ningyou-kanshasai.com/

②西照寺(大阪府大阪市)

「西照寺(さいしょうじ)」は、1596年開創の大阪市天王寺区にある浄土宗のお寺です。「人形供養のお寺」とも呼ばれています。

毎月30日に供養法要を行っています。受付は15時から。郵送にも対応しています。供養料は1,000円からですが、箱の大きさや個数によっても変わります。ガラスケースも引き取ってもらえますが別料金の2,000円が必要です。付属品は無料で対応してくれます。

URL:https://jodo-saishouji.jp/ningyoukuyou/

③上野天満宮(愛知県名古屋市)

「上野天満宮(うえのてんまんぐう)」は名古屋市千種区にあり、学問の神・菅原道真を祀る神社です。陰陽師・安倍晴明の一族が建てたのが起源とされています。

人形供養は年末年始を除き毎日行われています。受け付けた人形は翌朝供養されます。ぬいぐるみやひな人形にも対応しており、金属製や陶器製の付属品も供養してくれます。初穂料は3kgまで2,000円で、1kg増すごとに200円加算。計量はその場でしてもらえます。ランドセルや結納品にも対応しています。

URL:http://www.tenman.or.jp/ningyo.html

④隣華院(京都府京都市)

「隣華院(りんかいん)」は1599年の創建で、京都市右京区にある臨済宗のお寺です。江戸時代から豊臣秀吉の嫡男・棄丸にまつわる人形の供養を続けているとされています。

人形供養は毎月1日・15日に行われています。人形・ぬいぐるみは素材など不問で受け付けています。供養料の目安はダンボール箱1箱(三辺の合計120cm以下)あるいは1袋(45ℓ程度)で3,000円程度です。連絡の上持参するか、申込書と人形を郵送します。郵送の場合は、供養後にお知らせと粗供養品が送られます。

URL:http://www.rinkain.com/doll/

⑤西方山広徳寺(埼玉県本庄市)

埼玉県で人形供養のお寺として知られているのがこちらの「西方山広徳寺(さいほうざんこうとくじ)」です。北部の本庄市児玉町にあります。

供養は毎月第4日曜日に行われます。参列も可能です。供養のあとは一部をお焚き上げしますが、供養当日ではありません。郵送するか連絡のうえ持ち込みます。供養にかかるお布施は、みかん箱程度(3辺の合計70cm)で5,000円です。それ以上は大きさに応じて金額が変わります。遺品やアルバム・仏壇などにも対応しています。

URL:https://xn--detv2dc0a.com/ningyou/

⑥鳥飼八幡宮(福岡県福岡市)

「鳥飼八幡宮(とりかいはちまんぐう)」は、福岡市中央区にある神社です。言い伝えでは4世紀後半の神功皇后ゆかりの地に社殿を建てて祀ったのが発祥とされています。

人形供養は、持ち込み・郵送の両方に対応。人形以外のケースなどは対応していませんが、節句飾りなどは預かってもらえます。供養料は人形を詰めた箱の3辺合計が100cm未満なら3,000円、その他サイズにより5,000円・7,000円です。

URL:https://hachimansama.jp/prayer/ningyo

⑦大山神社(広島県尾道市)

「大山神社(おおやまじんじゃ)」は広島県尾道市に位置し、773年に分霊・創建されたと伝えられる因島最古の神社です。「せとうち七福神」のお宮としても知られています。

人形供養は毎年3月3日に近い土曜日もしくは日曜日に行われています。社務所に持参が基本で、受付はいつでも可能です。対応できる人形の種類は多く、こいのぼりにも対応しています。ガラスケース・金属など燃えないものは不可です。初穂料の目安はみかん箱1つで2,000円です。

URL:http://ooyama.sun.bindcloud.jp/kitou/ningyou.html

⑧長福寿寺(千葉県長生郡長南町)

「長福寿寺(ちょうふくじゅじ)」は千葉県の長南町にあり、400年前に人形供養を行ったという記録が残っている人形供養の由緒あるお寺です。

人形供養はていねいに時間をかけて行われており、3か月読経供養をした後に火葬します。持ち込み(要事前連絡)と郵送の両方に対応。供養料は1体1,000円からで、大きさによって金額が変わります。80cm以上の特大サイズも供養してくれます。なおガラスケースは別途3,000円必要です。

URL:https://ningyoukuyou.jp/ningyoukuyou/index.html

⑨淡嶋神社(和歌山県和歌山市)

「淡嶋神社(あわしまじんじゃ)」は、和歌山市にある医薬の神様を祀る神社です。女性のパワースポットとしても知られています。

拝殿には人形がびっしりと並び、雛流しの神事(人形供養)で有名です。供養は毎年3月3日に行われます。人形は持ち込みのみで、仏滅の日や年末年始は受付していません。また供養直前の2月20日から3月3日も受け付けていないので注意が必要です。人形のみ預けることが可能で、ガラスケースなどは不可です。焼却委託料は45ℓのごみ袋で1500円、さらに供養料として志しが必要です。

URL:http://www.kada.jp/awashima/event/index.html

⑩大本山成田山仙台分院(宮城県仙台市)

「大本山成田山仙台分院(だいほんざんなりたさんせんだいぶんいん)」は仙台市青葉区にある真言宗の寺院です。

受付は持ち込み・郵送いずれも可能です。持ち込みの場合は、毎週火曜日・水曜日と年末年始は受け付けていません。ご注意ください。予約は不要です。供養料はみかん箱(3辺合計100cm)で3,000円、参列する場合は5,000円です。各種人形のほか、羽子板なども受け付けてもらえます。ガラスケースのガラス部分は不可ですが(枠は可)、ひな人形の道具類には対応しています。

URL:https://www.ningyou.org/

供養以外の方法も

いらなくなった人形をどうするかについては、供養やお焚き上げ以外にも方法があります。

例えば、市民活動をしている団体の中には、いらなくなった人形を募っている団体があります。そういう団体に寄付・譲渡することで、再利用してもらうことができます。そのほか知り合いで欲しい人にあげるという方法もあります。

ただし、どちらの場合もいらないものを処分するような気持では行うべきではありません。あげたり寄付する場合は、傷んでいないものに限ります。傷みがあるもの・ひどく古びてしまったものなどは失礼に当たります。

ものによっては、買い取ってもらって欲しい人にわたるようにする方法もあります。その場合は、年代物・人気のある品などといった「売れる」理由が必要となります。個人的な思い入れとは切り離して考える必要があります。

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