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社長の武井です。
いつもみつわブログをご覧いただき、ありがとうございます。
日々のちいさな気づきを届ける「みつわの日常」。今回は、「家族との距離感」についてお話ししたいと思います。
この仕事をしていると、本当にさまざまなご家族と出会います。
お別れに立ち会う中で見えてくるのは、その人がどんな人生を歩んできたのかだけではありません。
どんな人たちと関わり、どんな時間を積み重ねてきたのか。家族との関係性や、その人の「ルーツ」のようなものまで、自然と見えてくることがあります。
だからか最近は、「家族とは何だろう」と考える時間が増えました。
この仕事を始める前、わたしは「葬儀」というものに、あまり具体的なイメージを持っていませんでした。小さい頃に葬儀へ出た記憶もほとんどなかったですし、「こういう仕事があるんだ」と知ったのも、大人になってからです。
自分自身もどちらかというと核家族の中で育ってきた感覚が強く、親戚で集まるのも、お正月に挨拶へ行くくらい。おじいちゃんおばあちゃんと頻繁に過ごすような時間は、そこまで多くありませんでした。
だから、この仕事に入った頃は驚くことも多かったんです。葬儀になると、こんなにも人が集まるんだ、と。
近所の方が自然と家に出入りしていたり、縁側でお茶を飲みながら会話をしていたり。届け物に行くと、「まあお茶飲んでいきなよ」と声をかけていただくこともありました。自分の中にはなかった、「家族」や「地域」との距離感が、そこにはあったんです。
現場で教わってきた中で、今でも印象に残っている言葉があります。
「どれだけ、家族かのような関係を築けるかが大事なんだよ」
もちろん、本当の家族になるわけではありません。でも、人生の中でも特につらい時間に関わる仕事だからこそ、ただ対応するのではなく、一緒に過ごす感覚が大切なのだと教わってきました。
実際に、お客様から名前で呼んでいただいたり、「あなたがいてくれてよかった」と言っていただいたりすることも。
人生の中でも特に大変な時期に出会うからこそ、一人の人として覚えていただける。そこに、この仕事ならではのやりがいがあるのかもしれないと感じています。
また、同じご家族でもお見送りする方が変われば、集まる方も異なるし、会話の内容にも変化が生まれる。会社とのつながりが強く見える方もいれば、地域との関わりが色濃く映る方もいます。葬儀の形式は似ていても、その中身はまったく異なるのです。
だからこそ、この仕事は「家族のつながり」や「その人の人生」をより体感できる仕事なんだと思っています。
一方で、この仕事を通して、自分自身の家族との関係も少しずつ変わっていきました。
学生時代は、正直、家族のことを少し面倒に感じていた時期もありました。
もちろん嫌いだったわけではありません。でも、そこまで深く話をすることもなかったんです。
この仕事をする中で、「親と逆転する時期が来るよ」と会長から教わったことがありました。最初は実感がありませんでしたが、親もわたしも年齢を重ね、家族の中でいろいろな出来事が起こる中で、「ああ、こういうことだったんだな」と感じる場面が増えていったんです。
特に最近は、父親と話す時間が以前より長くなりました。
昔はちょっとした会話だけだったものが、「最近どうなの?」とお互いの状況を聞くようになったり、仕事や家族の話をするようになったり。話す内容そのものが変わってきた感覚があります。
また以前は、家族に対して「こうした方がいい」と思ったことを、そのまま伝えようとしてしまうこともありました。
でも今は、距離感も大事なのだと感じています。近すぎると、感情的になってしまうこともある。逆に、離れすぎると、本当に困っていることに気づけなくなる。
だから最近は、自分の考えを伝えることよりも、相手の話を聞くことを意識することが増えました。
この仕事をしているからこそ、無理に踏み込みすぎないことや、相手のペースを尊重することの大切さを、以前より感じるようになったのかもしれません。
葬儀という仕事をしていると、「死生観は変わりましたか?」と尋ねられる機会があります。正直なところ、死について特別な考えを持つようになったという感覚は、あまりありません。
それよりも、自分の中で大きかったのは、「人とのつながり」や「家族との時間」の見え方の変化です。
昔は当たり前すぎて気づかなかった、言葉にしなくても分かっていると思っていたこと。そういうものを改めて見つめ直す時間が、この仕事にはたくさんあります。
だからこそ最近は、以前はしてこなかったようなことも、少しずつやるようになりました。母の日に何かを渡したり、実家に顔を出したり。それは、特別なことではないのかもしれません。でも、小さなやり取りの積み重ねが、家族とのつながりをつくっていくのだと思います。
この仕事は、亡くなった方をお送りする仕事です。けれど同時に、「今いる人との関わり方」を考えさせてくれる仕事でもあるのかもしれません。
これからも、一つひとつのご葬儀を通して、人とのつながりや、家族との時間を大切にしていきたいと思っています。